マスキング塗装|デザインや機能性確保のために

塗装を行っている中で多くご相談を受けるのが、塗装の塗り分け、いわゆるマスキングの塗装についてです。

塗料を塗り分ける目的はお客様のご要望によりそれぞれありますが、技研グループでマスキング塗装を行う際のポイントをご紹介していきたいと思います。

食用油酸化抑制塗装品

食用油酸化抑制塗装品の塗装後(左)と塗装前(右)

 

マスキング塗装の目的は何か

目的についてはマスキング塗装をご依頼された場合、一番先に確認すること。お客様に対し、マスキングが必要な理由や、求める精度、基準を確認させていただきます。

マスキングの目的については大きく分けて以下の2点です。

① 外観のデザインのためのマスキング

  例:自動車内装部品、遊技台装飾、玩具

② 製品の機能性を確保するためのマスキング

  例:導電塗装での導通の確保、次工程での組み立て精度の向上

 

マスキング塗装

全面白塗装後、上部シルバーと下部黒のラインをマスキング塗装(製品サイズ100mm角程度)

 

生産計画数の検討〜手間のかかるマスキング塗装

マスキングの塗装の場合、マスキングを行わない通常の塗装と比べた場合、非常に手間がかかります。生産計画数についても、発注ロットや総生産数、生産期間を考慮し、より適正なマスキングの方法を検討していきます。

 

マスキング方法の選定

マスキングの目的、必要なマスキング精度、加工時のメリットデメリットを考慮し、マスキング方法を選定していきます。

① マスキングテープ(シール)を使ったマスキング

主に塗装面が平面でマスキング形状が単純なもで、数量が少量の場合に行います。
メリット :試作時など少量から対応可能
デメリット:テープやシールは使い捨て、製品形状によりマスキング精度が安定しない場合もある

② マスキング治具を使ったマスキング

製品の形状に合わせて金属や樹脂を使用し、専用のマスキング治具を製作します。
メリット :マスキング品質の安定
デメリット:定期的な治具の洗浄や剥離が必要

 

マスキング塗装

水銀灯防虫塗装(塗装前・上、塗装後・下)、口金部分にマスキングをして塗装

 

マスキング治具の種類

① 電鋳マスク

マスキングする製品から電鋳型を作成し、塗装用のマスキングとして使用します。

② 板金製マスク

製品の形状に合わせて、板金加工した製品をマスキング治具として使用します。

③ 樹脂成型マスク

樹脂で型取りしたマスクや、成型金型を製作したマスキング用の成型品、最近では、3Dプリンターなどで出力された成型品でのマスキングなどがあります。

 

技研グループでは、お客様のご予算やご要望に合った塗装が提供できるように、日々研究を重ねながら業務に取り組んでいます。塗装のことなら何でもお気軽に、技研グループまでお問い合わせください。