塗装の適正膜厚と不具合

膜厚を管理する

弊社では金属部品への焼き付け塗装や、プラスチック部品への装飾の塗装、シリコーン加工やフッ素加工、その他機能性の塗装などさまざまな塗装を取り扱っており、その塗装の管理項目の一つとして【膜厚】の項目があります。

膜厚検査

 

標準膜厚と一言で言っても

一般的な焼き付け塗装や、プラスチックへのウレタン塗装の1コートでの膜厚は10~20μ程度ですが、例えばシリカ系の塗装では適正な膜厚が1μ以下であったり、特殊な超防錆のフッ素コートの場合300μ以上必要であったりします。
※1μ=1/1000㎜
上記はほんの一例ですが、塗膜の機能性を十分に引き出すためには、それぞれ塗料の設計に応じた膜厚を確保し塗装する必要があります。

膜厚が原因による不具合

例えば、装飾目的の塗装の場合には膜厚は見た目に関係ありませんが、厚すぎた場合には塗膜本来の性能が発揮されず、ワレ、付着不良、ハジキ、硬化不良、変色、その他、硬度や耐薬性などの塗膜本来の性能が出ないなどの不具合が発生してしまいます。

性能を出すために必要以上に厚く塗ることや、コスト削減のために薄く塗るなどの方法は塗膜の性能を引き出すことが出来ません。

 

様々な塗料に対する適正膜厚

塗装をする目的は様々あります。使用用途、必要なスペック、機能性により、様々な種類の塗料が各塗料メーカーから発売されております。
その塗料それぞれに塗料の設計者が設定した適正な膜厚があり、適正な膜厚で塗装することで塗膜本来の性能を発揮することが可能になります。
厚過ぎず、薄過ぎず、ちょうどいい適正膜厚を提供していくのが、塗膜の提供業者としての役割と思います。

技研グループではその製品がどのようなシチュエーションで使用され、どのくらいの耐久性が必要なのかなど、使用用途、ご希望の塗膜スペックなどの詳細をお伺いし、ご予算に応じた塗料を選定、ご要望に合った塗装が提供できるように取り組んでいます。

塗装のことなら何でもお気軽に、技研グループまでお問い合わせください。